2008年2月1日

映画:ペルセポリス

うさ評:★★★☆☆

本日は映画の日。
最近手足の浮腫が気になり出したので、やはり尺の短い映画ということで選んだのが本作品(95分)。

イラン出身で現在はパリ在住のマルジャン・サトラピ監督自身の半生を綴った自伝的映画。ほぼモノクロのアニメーションです。

舞台は70年〜90年代の激動のイラン。革命→イライラ戦争の混乱の中、リベラルな両親&祖母のもとで自由闊達に育った主人公の少女マルジ。だが、深刻化する政治情勢と娘の自由奔放な性格さに将来の不安を思った両親はマルジをウィーンへ留学させることに。
少 女から大人へと多感な時期をヨーロッパで過ごした彼女は、次第に自分はイラン人であるというアイデンティティーと、その反面イラン人にはなり切れない自 分との狭間で葛藤するようになり、ある時ヨーロッパの自由な生活を捨て、再び制約が支配する祖国へ帰国することを決意をするが・・。

カンヌでアニメーションとしては30年ぶりに審査員賞を受賞し話題になっている作品なだけあり、アニメーションながらもフツーの映画を観ているようなリアリティー。先日鑑賞した「ハーフェズ」でも書きましたが、イランについては本当に無知なので、イランの近代史を知るということだけでもかなり興味深かったですね〜。

歴史的背景が重要軸とはいえ、もちろんそれが主ではなく、主人公マルジの明るくたくましい成長日記ストーリーなので決して重苦しいだけの内容ではありません。むしろ恋に悩み、人生に悩み、我々とちっとも変わらない、どこにでもいそうな一人の少女の話。

イ メージとして意外だったのは、イラン人はみなとても敬虔なイスラム教徒であり、どこの国で過ごそうが自分のアイデンティティーを見失うことなんて絶対にな いと思っていました。中国人がどこへ言っても中国人であるように。。(笑)そういう意味ではイラン人(イスラム教徒)の中にもいろんな人がいるんだという コトでちょっと親しみも湧いたりして。。

それでも「三つ子の魂百までも」と言われるように、幼少期に受けた影響は、例えそれがマルジのよ うに自由を手放すことになろうとも、アイデンティティーとして、シッカリとその人の人格形成の根源となってしまうんですね。。となると今は無国籍人っぽい アヒル氏も、いつかバリバリ韓国人還りしちゃったりして・・と、チョット心配になったうさうさです(笑)

2 件のコメント:

morimori さんのコメント...

早速観てきたのね!私も行きたい、行きたいと思いつつ、シネマライズまで足が向かないんだなあ。億劫がらずに行かないとね。

吉村うさうさ さんのコメント...

ハイ、オススメ行ってきました〜♪平日なのに、スゴイ混んでましたよ〜(映画の日だったけど)。

最近観たい映画あっても尺が長過ぎてね・・(涙)morimoriがレコメンしてくれた「潜水服は蝶の夢を見る」もぜひ観に行きたいのですが、約2時間なんですよね〜(涙)求む!短尺オススメ映画☆