2008年1月19日

映画:ハーフェズ ペルシャの詩

うさ評:★★★☆☆

本日より恵比寿で公開のイラン&日本合作映画「ハーフェズ ペルシャの詩(うた)」@東京都写真美術館を観てきました。
なぜゆえ、そんなマイナーな映画を?・・なのですが、実はこの映画の主演女優で、イラン人とチベット人のハーフ役を演じている麻生久美子ファンである友人Dちゃんのお付き合い(笑)公開初日の舞台挨拶というモノも生まれて初めて体験しました♪

簡単にストーリーのご紹介を。。
コーラン暗唱者にのみ与えられる称号「ハーフェズ」。見事試験に合格し「ハーフェズ」となった青年シャムセディン(メヒディ・モラディ)は、高名な宗教者の娘で、チベット人を母に持つ外国育ちのナバート(麻生久美子)に、コーランを教えることに。。

互 いに顔を見せることなく、壁越しにコーランや詩を詠み合ううちに徐々に惹かれて行く二人。とうとうシャムセディンは聖職者が禁じられている恋の歌を詠んで しまい、その罪を問われ「ハーフェズ」の称号を剥奪され、家まで失う。さらにナバートは父親の決めた男性とムリヤリ結婚させられるが、原因不明の病に掛 かってしまう。。引き裂かれた二人の運命やいかに!・・という、ストーリー的にはよくありがちなモノです(笑)

何の知識もなく観たこの映 画。ストーリーはありふれてますが、印象としては意外と面白かった!まずはイラン映画というほとんど観たことない国の映画だったということ。イスラム教と いう宗教もそうですが、イランの文化、習慣などほとんど無知に等しいので、そういう観点から観るとなかなか面白いです。

だって、結婚前の 女性と詩を詠み交わしただけで厳しく罰せられたり、頻繁に出て来るムチ打ちの刑罰とか、子供の外出を許可する権利が母親にはないとか、なんか「いつの時代 の話?」と思いたくなるような場面ばかりで我々には??だらけ!(笑)全てが宗教の戒律に支配されてる時点でうさうさには既に理解不能。
役 者にしても「この人たち、ただの現地の人じゃない?」と思われるほど棒読みなセリフにも笑えたりしますが、それでも面白かったと思えるのは、フィクション なのにドキュメンタリーっぽい映像から見えるイランの美しい風景や、物質的には決して豊かではないけど、戒律を敬虔に守り淡々と生きている人々の姿の新鮮 さでしょうか。。

イラン版「ロミオとジュリエット」と紹介されておりますが、あまりに宗教的過ぎて、単純にラブロマンスの視点から感情移入するのもちょっとムズカシイ。。やっぱり異文化体験映画ということで。。(笑)

ちなみに、イランが舞台なのになぜ日本人の女優が抜擢されたの?という違和感について。。
上映後の舞台挨拶でイラン人のコーディネーター兼通訳の女性の方が説明しておりましたが、イランにはチベット系の民族も多く、日本人のような顔立ちのイラン人がいても全然違和感ないのだそうです。なるほど〜。つくづくイランという国について知らないのだよね、うさうさ。。

あと「ハーフェズ」役の青年メヒディ・モラディはオーランド・ブルームを骨太に濃くしたカンジのなかなかステキな役者さんでした♪

2 件のコメント:

morimori さんのコメント...

私も「何で、イラン映画に日本人が出てるわけ?しかもペルシャ語、ちゃんとしゃべれてるわけ?」と思って、全くこの映画に関しては食指が動きませんでした。舞台挨拶に行っちゃうなんて、うさうさうごいわ~~~。

吉村うさうさ さんのコメント...

ハイ、人生初めて舞台挨拶なるものを見ました(笑)でも結構早目に行ったのに(って30分前だけど、笑)、ちょうど我々の10人前くらいで一度区切られてしまったので、「オイオイ、何のために並んだのよ〜」と思っていたら、ギリギリで入れました(笑)連れの友人が大変喜んでいたので良かったな、と(笑)

ちなみに舞台挨拶の際、スタッフの仕切りは悪いし、司会進行の女性の間抜けな受け答えに見てるこちらはトホホ〜なカンジでした(涙)

主演女優とはいえ、麻生久美子はセリフもほとんどなく(ちゃんとしゃべっれているのかどうか、ペルシャ語が分からないので判断も付かず、笑)、それほど登場回数も多くないので、思っていた以上には違和感ありませんでしたよ。

宗教色が強く抽象的な映像なので、観終わっても「結局二人は結ばれたの?」って、実はうさうさには分からないままです(笑)