2007年4月15日

ヘンリー・ダーガーの世界

アヒル氏が多忙なので、ひとり日曜日。。

昨日から原美術館@北品川で始まった「ヘンリー・ダーガー展」。

幼 い頃に母と死別し、父親の病気のため8歳で施設送り。その後は感情障害ゆえ、知的障害児施設に移され、17歳で施設を脱走。そして19歳から書き始めた自 分の妄想の世界を81歳で死ぬまで誰に見せることもなく書き続けた天涯孤独の人生。死後、彼の遺品を処分しようとした家主がその作品の芸術性を理解できな ければ世に出ることはなかった作品たち。

この経歴だけでも相当病んでいそうなカンジに惹かれて(笑)見に行ったのですが、いやいや、想像以上にスゴかったです!

まず彼の色彩感覚のスゴさ。そのバランス!
フリーダ・カーロ(メキシコの女流画家)の原色のバランスとは真逆で、水彩の淡い繊細な色使いの見事なまでのバランスがスゴイです。
そしてその一見ポップでキッチュな絵図とその色彩のバランスに対して、描かれている内容(テーマ)のアンバランスさが空恐ろしい。

誰 も訪れることのなかった生前の彼の家に残された膨大な作品の数々の写真を見ると、「精神異常の犯罪者が部屋で書き残していた絵です」というような薄気味悪 さ(汗)。今なら完全に「ひきこもり&オタク」で、少しロリの世界。病んでいたんだな、この人。。っていうのがビシビシッ伝わって来ます(笑)

え〜と、西洋版「楳図かずお」みたいな作風。ゴミ箱などから拾い集められた雑誌や広告などから切り取られた少女のイラストや写真をコラージュして、彼の独特の世界観を創造しております。

もうね、そこらヘンの心霊写真より怖いぞ〜(笑)。孤独って本当にスゴいですね。これが彼の孤独との闘いの集大成だったんでしょうか。敬虔なクリスチャンでもあった彼の部屋に飾られた十字架などの宗教的オブジェの写真も心に残りました。


ドギツイものを鑑賞した後は、原美術館ご自慢の中庭カフェで一息。気持ちよい春風と屋外の開放感。いいですね〜、こういうトコは♪

そして、ここの「カフェ・ダール」では展覧会のイメージで提案する「イメージケーキ」(展覧会期間限定)なるものがあるのですが、これを頂きました☆

ヘンリー・ダーガーの世界をイメージしたチーズケーキ。
やっぱ少女だった・・苦笑。

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