うさ評:★★★★☆
どうしても、ど〜しても観たい映画があり、アヒル氏にうさこを預けて産後初めて映画館へ行って来ました。
観たかった映画はコチラ。「ブーリン家の姉妹」です。
舞台は16世紀のイギリス。英国史上最も有名な国王ヘンリー8世とブーリン家の二人の姉妹の英国王室を巡る愛憎劇です。
イギリス人なら知らない人はいないヘンリー8世(エリック・バナ)。イギリスの絶対王政を築き上げ、愛人アン・ブーリンと結婚するためにローマ・カトリック教会から脱退し自らが英国国教会の長になり、その後も次から次へと妻を娶ること総勢6人。現代の英国王室のスキャンダルなんて比べ物にならないくらいにスキャンダラスな王様として有名です。
ヘンリー8世が政略結婚でスペイン王室から娶った妻キャサリンに世継ぎの男の子が生まれず、二人の仲が冷え込んでいることに目を付けた下層貴族トーマス・ブーリン卿は、国王に自分の才気溢れる長女アン(ナタリー・ポートマン)を愛人として近付けようと目論みます。世継ぎを産めれば一族は莫大な富と権力&名誉を得られるからです。
が、ヘンリー8世が見初めたのは既に結婚していたアンの心優しい妹メアリー(スカーレット・ヨハンソン)でした。ブーリン卿はお家のためとばかりに嫌がる次女メアリーをむりくり王の愛人にさせてしまうのですが、これに嫉妬し怒ったのは姉のアン。その後めでたくメアリーは身籠り、無事男の子を出産しますが、一旦フランスへ追いやられていたアンが宮中に戻ったところで事態は思わぬ方向へ。
王妃の座を虎視眈々と狙っていた野心家のアンは実の妹メアリーから王を略奪すべく画策を練っていました。そして泥沼の愛憎劇が始まる・・というワケです。
結局アンはメアリーから王を奪い、さらに正妻キャサリンから王妃の座をも奪い取るのですが、世継ぎとなる男の子を産めなかった彼女の末路は反逆罪で断頭台送りという非常に可哀想なもの。
特に徐々に薄れて行く王の寵愛に焦り、何としてでも世継ぎを!と、実弟に迫る姿は本当に哀れです。(実際に近親相姦の罪も問われて処刑されました)いつの世にもお世継ぎ問題は女性の運命を狂わせるのね〜(涙)
アンとメアリーが必死に世継ぎを産むシーンは同じ女性として非常に胸の痛む思いで観ました。結局女の子しか産めず、どんどん壊れていったアンですが、その唯一の女の子がヘンリー8世亡き後、7つの海を支配する大英帝国を築くエリザベス1世となったのですから、運命は本当に皮肉なもんです。
アンの方は悪女として英国史上では有名ですが、最初にヘンリー8世がお手付きしたのは実は妹メアリーだったということはあまり知らせていません。
しかも私生児とはいえ国王の男の子まで産んでいたなんて、うさうさも知りませんでした。世継ぎが欲しかった割には関心がメアリーからアンへ移ったとたん、自分の息子共々お役御免してしまうところはさすが女好きのエロキングことヘンリー8世ですね(笑)でもそのお陰でメアリーは、姉を始め、次々に断頭台送りになった一族とは対照的にある意味幸せな晩年を送ることができたようです。
この映画を観て、以前アンとメアリーが幼少時代を過ごした実家のヒーバー城(Hever Castle)@英国ケント州へ行ったことを思い出しました。いかにも田舎貴族らしい本当に小さな可愛らしいお城でした。こんな田舎の片隅から国を大きく変えてしまうような野望が渦巻いていたんですね〜。
ドロドロ愛憎劇も分かり易いし(ちょっと昼ドラっぽいけど、笑)、ナタリー・ポートマンとスカーレット・ヨハンソン演じる二人の対照的な姉妹の演技は、歴史好きじゃなくても十分楽しめる内容だと思います。ヨハンソンは性悪女も純情女も違和感なく演じ分けられる女優さんですね。何気に好きです。
コスチューム・プレイ好きには間違いなくたまらない1本だと思います♪
3 件のコメント:
え~、これもしかして11/1の映画の日に日比谷シャンテで観たりしてないよね?私も観に行ったんだよ。と言っても最終回をめがけてですが。で、満席で入ることが出来ず、別の映画に流れました・・・。なんだ~、一緒に観たかったね~。記念すべき出産後初映画は「ブーリン家」か。
お久しぶりです〜♪シャンテじゃなくて、お台場で観ました!さすが日比谷シャンテ、満席だったのかぁ〜。お台場なんてガラ空きだったよ〜(笑)久しぶりに映画で超気分転換できました♪やっぱり大画面はいいね〜、なんて(笑)ブーリン家、面白かったのでぜひ!またmorimoriと映画一緒に行きたいね〜♪
やっほう~。今日は体調不良にて会社を休んでおります。ま、ひどい二日酔いっていうのが理由ですが…。でも三連休の最後にはしゃいじゃいけないね~と思いましたわ。そうか、お台場に観に行ったのね。ガラガラとは・・・。やはりシャンテに来る客層は「ブーリン家」とか好きそうだもんね。満席なのも分かるわ。午後の回、全部満席だったよ。映画の日だったから仕方ないのかな?ちなみに同じくシャンテでやっていた「僕らの未来に逆回転」も満席。こっちも観たい映画だったのですがね。
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