
うさ評:★★★☆☆
アヒル氏が撮影のため深夜遅くなるということで、急遽久しぶりに
友人Mと映画鑑賞へ。
珍しく邦画を・・と言ってもドキュメンタリーなのですが、「
選挙」という映画をシアター・イメージフォーラム@青山にて。
05年秋、小泉純一郎率いる自民党が大量の「小泉チルドレン」を産み出し、圧勝した衆院選挙。覚えていらっしゃる方も多いと思います。
このドキュメンタリー映画は、その当時、衆院選と同時に行われた川崎市市議会議員の補欠選挙に、自民党の公認を得て「落下傘候補」として突然出馬することになった男の獅子奮迅する選挙活動の一部始終を記録したものであります。
東京でしがない切手コイン商を営む山内和彦氏こと「山さん」(当時40歳)。。政治の世界とは何の関係もなく生きて来た彼に突然出馬の白羽の矢が立てられる。(小泉さんのファンだったらしい、笑)
あてがわれた選挙区(川崎市宮前区)には血縁も地縁もなく、なんの後ろ盾もない彼は激しい選挙戦を強いられる。
議会与党の座を奪われないために、絶対負けられない自民党!ド素人の彼を担ぎ上げ、1議席を勝ち取るために地元選出の自民党議員やその後援会、国会議員など、いろんな関係者を巻き込み組織票固めに臨むという、まさに「どぶ板選挙」なのだ!
「取り敢えず東大出てさえいればいい、みたいなぁ〜」とか(山さんも一応東大出)、「人間の集中力は3秒。だから3秒に1回は自分の名前を連呼しろ!」とか、「電柱にもおじぎしろ!」とか、先輩議員が教える選挙の極意は笑えるものばかり(笑)
どうみても人が良いだけでうだつが上がらない風貌の山さんは先輩議員や支援者に怒られてばかりのダメダメっぷりを全開!(笑)
一 方、そんな彼を一生懸命支える奥さんは、政治の世界では「妻」ではなく「家内です」と言わなければならないとか、時代錯誤的な慣習にもなんとか対応し、健 気に内助の功を見せて頑張るが、「政治家の妻になるならば仕事は辞めた方が・・」なんて言われ、とうとうキレるところに大爆笑!
「たかが市議会議員くらいで仕事辞められるかっつーの!総理大臣の妻になったら辞めるわよ!」と・・。
そりゃ、そーだ(爆笑)
だっ て、全く実績がない彼にとってこの選挙経費はほとんど自分持ちの自腹。落選したら「タダの人」となり破産必至。しかも当選したところで、次回の選挙では今 は総出で応援してくれているセンセイ議員たちも、自分達の選挙を闘うため、みんながライバルになってしまうのだから、痛い話。。
選挙までの約2週間の密着取材の中、政策の話はまるで見えず、ただひたすら連呼された彼の名前。見知らぬ土地で、地元有力者や幼稚園まわり、地元の祭事事など、先輩議員にくっついて、ただひたすら掛けずりまわる山さんの悲哀に思わず応援したくなっちゃいました(笑)
本当にこの国はオカシイんじゃないか?としみじみ感じることができる秀逸な作品。
いや〜、お隣韓国の血縁主義の閉鎖具合もすごいですが、なかなかどーして日本の政治の世界、未だに色濃く残るムラ社会度合いもすごいものありますよね〜。
この映画、海外で好評を博しているそうですが、ガイジンから見たら「アンビリバボーな日本人」ということで大爆笑なんでしょうね。。でも日本人には自分の国の未来を考えると、笑えるけど笑えない・・そんな映画だったと思います。